人事労務ニュース
人事労務ニュース

文書作成日:2018/10/09

11月に実施される過重労働解消キャンペーン

 国は過重労働による健康障害を防止するための様々な施策を打っており、7月24日には「過労死等の防止のための対策に関する大綱」を閣議決定し、長時間労働の削減に向けた取組みの徹底や過重労働による健康障害の防止等の対策が打ち出されています。そして、11月には、例年実施されている労働基準監督署の重点監督を含む過重労働解消キャンペーンを実施することとなりました。

1.過重労働解消キャンペーンとは
 このキャンペーンは、2014年11月に施行された「過労死等防止対策推進法」において、11月は「過労死等防止啓発月間」とされたことから実施されるものであり、過労死等の一つの要因である長時間労働の削減等、過重労働解消に向けた集中的な周知・啓発等の取組みが行われます。

2.過重労働解消キャンペーンの実施内容
 キャンペーンにおいて実施される事項の一つとして、過重労働が行われている事業場などへの重点監督が予定されています。対象となる事業場や確認される事項等は以下のとおりです。

(1)監督の対象とする事業場等
a)長時間にわたる過重な労働による過労死等に係る労災請求が行われた事業場等
b)労働基準監督署およびハローワークに寄せられた相談等から、離職率が極端に高いなど若者の「使い捨て」が疑われる企業等
(2)重点的に確認する事項
a)時間外・休日労働が「時間外・休日労働に関する協定届」(いわゆる36協定)の範囲内であるか等について確認し、法違反が認められた場合は是正指導する。
b)賃金不払残業が行われていないかについて確認し、法違反が認められた場合は是正指導する。
c)不適切な労働時間管理については、労働時間を適正に把握するよう指導する。
d)長時間労働者に対しては、医師による面接指導等、健康確保措置を確実に講じるよう指導する。
(3)書類送検
重大・悪質な違反が確認された場合は、送検し、公表する。

 昨年度の「過重労働解消キャンペーン」の重点監督の実施結果では、監督指導を実施した事業場の65.9%で労働基準関係法令違反が確認され、そのうち37.3%で違法な時間外労働が見られ、是正に向けた指導が行われました。この違法な時間外労働とは、36協定の届出をしないまま時間外労働を行わせているもの、36協定で定める限度時間を超えて時間外労働を行わせているものなどが該当します。そのため、事業場ごとに36協定の届出がされているかを確認し、届出が行われていない事業場については速やかに届出を行いましょう。また届出が行われている事業場については、36協定で定めた限度時間の時間数を確認し、時間外労働がその限度時間の範囲内となるよう限度時間が超える前に従業員やその上司にアラームを出すなどの対応をしましょう。

■参考リンク
厚生労働省「過重労働解消キャンペーン」
厚生労働省「平成29年度「過重労働解消キャンペーン」の重点監督の実施結果を公表」


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。




2019年4月より新しい様式となる36協定届2018/10/02
労基署監督指導により支払われた割増賃金支払額は過去10年で最高の446億円2018/09/25
今年度も大幅な引上げとなった地域別最低賃金2018/09/18
7割で労働基準関係法令違反がみられた労働基準監督署の監督指導2018/09/11
慶弔休暇など特別休暇のルールを定める上でのポイント2018/09/04
半数程度に留まるマタハラ防止対策実施企業2018/08/28
働き方改革関連法の成立により重要性が高まる産業医の役割2018/08/21
天災地変により従業員を休業させる場合の休業手当の取扱い2018/08/14
働き方改革関連法の成立により予想される監督指導の強化と労働基準監督官の役割2018/08/07
外国人労働者が出国時に受け取ることのできる公的年金の脱退一時金2018/07/31
過去最多を更新した精神障害による労災請求件数2018/07/24
休憩を交替制にするときに締結が必要な労使協定2018/07/17
パートタイマーの定着率向上を目指す正社員転換制度2018/07/10
派遣労働者受入企業で対応が迫られる派遣期間制限の延長手続き2018/07/03
ハローワークを通じた障害者の就職件数が9年連続で前年を更新2018/06/26
お問合せ
金原社会保険労務士事務所
〒612-8342
京都府京都市伏見区久米町636-3葵ビル2F
TEL:075-644-5515
FAX:075-644-5516

ワイズウェルカムページ